アコースティック ギター プリアンプ
L.R. Baggs Session DI(エル.アール.バッグス セッション ディーアイ)読み方あってるかな。
アコースティックギター用なんだけどピエゾピックアップを取付けたウッドベース・コントラバスで使っている。
イコライザー機能が主体の上位機種のVenue DIとどちらにするか悩んだが、操作系がシンプルかつ軽量で持ち運びが楽なこちらの機種を選んだ。
L.R.Baggs ( エルアールバックス ) / Session DI をサウンドハウスで見る楽器とかの組み合わせ
自前の楽器は茶木コントラバス。
ピックアップはアンダーウッド。
シールドケーブルはベルデン。
アンプはCUBE Street EX
出演している店でお借りする楽器は鈴木ヴァイオリン社製のコントラバス。
店のアンプはMark bass(マークベース)。
良いところ
インプットインピーダンスの数値が10MΩと大きい
音響界隈でよく言われている「ロー出しハイ受け」の状況が簡単に構築できる。
Session DIを通過させるだけでピエゾピックアップの音がいい感じになる。
音の体幹が強化された感じでアンサンブルの中でも埋もれないマッチョな出音になるな。
入力インジケーターが搭載されている
インプットゲインを調整する際に分かりやすい。
仕様表でのバッテリー寿命が約125時間と長持ち
バッテリーの残量の確認もできて便利。
ACアダプター、DIアウトからファンタム電源供給でも稼働する。
電源供給方式が複数選択できるのは良い。
本体の重量が軽い
約680g。持ち運びに便利なキャリングケース付き。
不満なところ
インプットが1系統のみ
小型軽量なので仕方ない。普段使いでは問題にはならない。
イコライザーが無い
アンプ側で対応する事になる。
3バンドで良いのでイコライザーが搭載されていたら良いなと妄想する。
でも、これは製品のコンセプトだから仕方がないな。
ミュートスイッチを操作すると「カチッ」と鳴る
静かな環境で演奏する時は少し気になるな。
気にしているのは操作してる本人だけかもしれない。
コントロールの感想
ハイパスフィルター
本体右下の分かりにくい箇所に設置されている。
4段階に切り替えられる。低域の出音に変化がある。
一番最初にこれの設定を決めた方がいいかもしれない。
接続するアンプや会場の状況次第で結果が変わるが、
ベースの場合は「40」でほぼ問題無い。
ハウリングの原因になるサブソニックと呼ばれる低い周波数をカットしてくれる。
コンプEQ
優秀。私の楽器はG線E音あたりに変なピークがあるが、
そういった音の凸凹を滑らかに整えてくれる。しかも上質な感触。
ツマミひとつの操作で結果が出るのでわかりやすい。
現場ではこういう単純明快な操作感がいい。
10時~2時くらいで調整するといい感じになるな。
サチュレーター
出音に艶を加えるらしい。
かなり高い周波数帯をブーストしているようで、
タッチノイズとか弦が指板にあたるノイズも強調されるので生っぽい音がより前に出てくる。
低域も変化があるみたいでサウンドに奥行みたいなのも追加されるな。
あまり強くかけると歪み成分が出てくるので要注意だな。
私の楽器では10時~12時付近が良いみたい。
フェイズスイッチ
切り替えるだけで音が変わるのが分かる。
とりあえず引き締まった感じに聞こえる側を使っている。
ノッチ
ハウリング対策用。今のところ使っていない。
範囲内で選択できる周波数をピンポイントでカットするので、
イコライザー的な使い方をしても良いのかもしれない。
接続で失敗した事
アンプのラインアウトから音響卓へ送ってしまいどちらも中途半端な出音になって失敗した事があった。
フォーンジャックをアンプへ接続して自分専用モニターにする、
Session DIのXLRのアウトプットを音響卓へ送って外音はお任せする。
音響スタッフがいて外音を調整してくれる場合はこういう使い方が良いな。
まとめてみる
製品名に「Session」とあるから楽器を繋いで即音出し本番OKというコンセプトの製品なんだろうな。
実際そんな感じの使い勝手である。設定箇所が少ないので悩むポイントが無い。
躯体も頑丈で乱暴に扱っても耐えてくれそう。
ツマミが設置されている箇所がミュートスイッチより一段低く設計されている所も良い。
スイッチを操作する際にツマミへ不用意に触れる確率が減少する。
消費電力が低いのでバッテリーも長持ち。
現場での使いやすさを追求した良いプリアンプだな。